自民党・塚田一郎国土交通副大臣が、本州と九州を新たに結ぶ「下関北九州道路」(下北道路)の事業化調査をめぐり、安倍晋三首相と麻生太郎副総理の地元事業と紹介した上で、「国直轄の調査に引き上げた。忖度した。」と北九州市で行われた福岡知事選の自民党推薦候補の集会で語った。翌日、塚田氏は発言を撤回し、謝罪した。
自民党・塚田一郎元国土交通副大臣とは?
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塚田 一郎(つかだ いちろう、1963年12月27日 - )は、日本の政治家。自由民主党所属の参議院議員(2期)、内閣府副大臣・国土交通副大臣・復興副大臣(第4次安倍改造内閣)。参議院財政金融委員長、参議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長等を務めた。
野党からは批判の声
野党6党1会派は、塚田副大臣の発言を受けて、辞任を要求した。塚田氏は「事実と異なる発言をして、大変迷惑をかけた」と謝罪した。
野党側は立憲民主党の辻元国会対策委員長が「言ったとたんに即辞任で、アウトだ。利益誘導、あっせん利得だ」と批判するなど、塚田副大臣の辞任を求めていて、引き続き追及する方針です。
5日、辞任を発表 地方統一選挙への影響は?
5日、塚田氏は発言の責任をとるとして記者会見を開き、辞任を発表した。記者会見には、約70人の報道陣が集まり「辞任も忖度か」など厳しい質問が相次いだ。
自民党麻生派の塚田一郎国土交通副大臣は5日、道路整備に関して安倍晋三首相や麻生太郎副総理・財務相の意向を「忖度(そんたく)した」と発言した問題を受け、責任を取るとして辞表を提出した。首相官邸による事実上の更迭とみられる。統一地方選や夏の参院選への影響を考慮した。
8日、地方統一選挙翌日に行われた新潟市での県議らの会合に出席した。会合後、報道陣の取材に応じ謝罪を行った。前日の新潟県議会議員選挙では、自民党は過半数を維持したが、33議席から5議席減る結果となった。このことについて、塚田氏の発言の影響とみられている。自民党・二階俊博幹事長も、「塚田氏の発言が不利に働いたとの見方は否定できない」と述べていた。
党議は県議会の自民党会議室で、冒頭を除き非公開で行われた。終了後、報道陣の取材に応じた塚田氏は「信頼を裏切る形となり反省している。初心に返って精進したい」と述べた。党議では、県議団から「信頼回復に努めるよう厳しく注意を受けた」という。
野党は塚田氏の国会招致を要求
塚田氏の辞任を受け、野党は塚田氏を国会に参考人招致するよう要求している。
道路整備をめぐる失言の責任を取って塚田国土交通副大臣が辞任したことを受けて、野党6党派の国会対策委員長らが会談し、塚田氏が自民党の吉田参議院幹事長と面会した際の資料の提出や、塚田氏の国会招致を求めていくことで一致しました。