霞が関から見た永田町

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まずは投票に行こう!

 

 

 

気になる投票率は?


 21日は、参議院議員選挙の投票日。
 今から気になるのがその投票率だ。期日前投票が定着したとは言え、投票日当日に行われる投票も十分なボリュームがあり、この日の投票の動向次第で、投票率も大きく変動する。先の衆議院議員選挙では、投票日に台風が西日本に接近したことから、西日本と東日本で投票率が異なった。その投票率次第で選挙結果も大きく変わる可能性があることから、投票率に注目が集まることになる。

 平成に入ってからの参議院議員選挙の投票率は50%台で推移してきた。

 

www.soumu.go.jp

 

 今回も、大きな問題でも起きない限り、50%台のどこかに落ち着くのではないかと思うが、そこでの数%の違いでも選挙結果は大きく変動する。激戦区の勝敗や比例区の議席の配分に影響を及ぼすのだ。数票の差であっても、それが大きな意味を持つこともある。

 

 

安倍総理の言い間違いが示唆すること


 先日、安倍総理は応援演説の中で、投票を呼び掛ける文脈で「お父さんは、恋人を誘って」と言い間違った。

 

www.asahi.com

 

 「友達、家族、恋人も連れて、あるいは昔の恋人も探し出して」というのが安倍総理の定番の投票を促す言葉だったのが、これを言い間違えてしまったのだろう。さすがに、お父さんが恋人を誘っていくというのは無理がある。
この言い間違えに対して、批判もあるようだが、演説の中で言い間違えることは誰しもあるので、そこまで厳しく追及すべきとは思えない。むしろ、この安倍総理の言葉は含蓄のあるものであることを確認すべきで、ここに自民党による選挙戦の底堅さがあらわれていることを忘れてはならない。

 それは、どういうことかというと、安倍総理が言うように、誰かを誘って一緒に投票に行ってもらうのは効果がある。一人で投票に行けば、それは1票である。それが誰かを誘って投票所に足を運んでくれれば、それだけ票は増えていくことになるのだ。


 
 一緒に投票に行ったとして、例えば誘ったAさんがC党に、誘われたBさんはD党に投票したら、Aさんから見たときにはあまり意味のあることではないのではないかとの疑問も生じそうだ。もちろん、そういうこともあるだろう。ただ、投票に一緒に行くぐらいなら、AさんとBさんは趣向も近いと考えるのが自然だ。つまり、安倍総理がAさんにBさんを誘って投票に行くように促すのは十分に意味あることなのだ。
 一人でも多くの人に投票所に足を運んでもらい、さらには同じような投票行動をとりそうな人をその際には誘ってもらう。そういう積み重ねが最後に大きな差につながるのだ。

2017年の衆議院議員選挙では、新潟3区で勝敗が50票差で決まった。中選挙区時代には、もっと少ない票差で勝敗が分かれた事例もある。
 そういう接戦になれば、それこそ友人知人を誘って投票してくれた、その数票が大きな意味を持つことになるのだ。そういう積み重ねのために、友人知人を誘っての投票を呼び掛ける。ここに自民党の強さが隠れている。

 

 

選挙を実施するだけでも費用はかかっている


 一部には、投票に行っても割に合わないから、投票しないという人もいるだろう。
 だが、その一票、あるいは周囲を巻き込んだ数票は選挙結果にも影響を及ぼす可能性はある。さらに、選挙を実施すること自体に費用がかかっていることも忘れてはならない。
 
 構想日本の伊藤氏によると、1票に500円ほどの費用がかかっている。

 

news.yahoo.co.jp

 

 投票しようがしまいが、選挙が実際されるというそれだけで、そこに費用は発生しているのであって、投票しないということは500円をそのまま使わずに捨てているようなものだ。
 投票に行かない誰かを誘い合わせて投票に行けば、この500円かける人数分の費用をより有意義な支出に変えることが出来る。
 
 投票所に足を運ぶことは無意味なことではない。そして、誰かを誘って投票に行けば、それだけ大きな効果を見込めることが出来る可能性が広がる。
 是非、周囲にも声をかけて、投票所に足を運んで投票して欲しい。