霞が関から見た永田町

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【外交】茂木外務大臣による対ロシア交渉も成果は期待しにくい

 

 

 

茂木外相のロシア訪問?

 

 まだ一部マスコミ報道によるという状況のため、確定ではないようだが、茂木外相がロシアを訪問し、ラブロフ外相との会談を予定しているようだ。

 

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 両国間の平和条約締結へ向けた交渉が行われるようだが、この問題は膠着状態にあり、交渉が出来るかどうかも含めて状況は楽観視出来ないだろう。
 実際のところは、会談しただけという結果に終わらないとも限らない。

 

 

ロシアとの交渉で成果は期待できない

 

 平和条約の締結自体、ロシアにとって優先事項ではなくなったことは、ここでも以前から指摘してきた。日本国内に向けては、日ロ両国間の交渉には進展があるかのように見せてはいるが、実際のところは完全に日本側が外交的な失敗を重ねている。

 

www.ksmgsksfngtc.com

 

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 今回、茂木外相とラブロフ外相が会談するとなっても、ロシア側としては自らの利益だけを主張し、何ら日本側に譲歩することはないだろう。
 もちろん、日本側は外交成果を強調したいので、何らかの進展があったと喧伝することになるはずだ。そして、詳細を確認しようとしない日本のマスコミは日本政府の宣伝を信じて、ありもしない日本側の成果を伝えるだけに終わるのではないだろうか。

 

 外相同士の会談が実現することがニュースになるくらいなので、会談が実現すれば問題解決へ前進すると期待されているのかもしれない。しかし、それは日本側の淡い期待に過ぎない。既にロシア側としては得たい成果は得ている。もう北方領土を日本に渡すつもりなど一ミリもないのだ。ここからは、譲歩したかに見せかけて、日本から得られるであろう見返りの経済的な利益を引き出すだけで良いのだ。

 

 

茂木大臣の詭弁に騙されるな

 

 今回の内閣改造で茂木議員が経済産業大臣から外務大臣に横滑りした。前任の河野太郎大臣にも勝とも劣らないタフネゴシエーターとされる茂木大臣。その交渉手腕に寄せられる期待も大きい。今回、ロシアに対しても厳しく交渉を繰り広げて欲しいところだ。
 しかし、忘れてはならない点がある。それは、茂木大臣が国会では、これでもかという詭弁を弄してきた人物であることである。安倍総理が答弁に窮した時に代わりに出て来て、詭弁で野党を煙に巻くのが茂木大臣ということが何度も見受けられた。

 

 先の日米交渉の件で、国民民主党の玉木代表と英文の解釈を巡ってやりとりをしたのも茂木外相である。

 

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 その詭弁術で、成果がなくても、あたかも成果があったかのように見せる。そんな能力に長けたのが茂木大臣である。
 茂木大臣が見事なのは、ひとつひとつの答弁の中身は十分に意義がある内容でありながら、それが実は質問にはほとんど対応していないということを堂々とやり遂げるところである。茂木大臣の答弁を聞いていると、内容はきちんとしているので、一瞬、正確に質問に答えているように思えてしまうのだ。だが、実際には、質問をはぐらかしていることが少なくない。これは、持っている能力が低ければ、決してできない芸当だ。「詭弁を弄するとはまさにこのこと」と思わせる巧みな答弁が茂木大臣の売りであると言える。

 

 今回のロシアとの交渉でも、日本としては満足な成果を得られないかもしれない。それでも、マスコミ向けには当然のこと、国会審議で問い質されても茂木大臣が煙に巻く場面が容易に想像できる。
 まずは、どのようなかたちで日ロの交渉が行われることになるのか。そして、実際にどのようなやりとりがなされたのか。外交となると大本営発表しかしなくなった日本のマスコミには騙されずに、その事実に正面から向かい合いたいところだ。