終戦の日 与党の対応
8月15日、終戦の日。
国政各党の対応は様々だった。
まずは、与党の自民党。
「終戦記念日にあたって 党声明」を15日当日に発表している。
毎年、自民党はこの党声明を発表しており、今年もそれを踏襲した。
連立を組む公明党はどうだろうか。
公明党は「平和と安定の時代へ」として党アピールを公表している。
この党アピールの公表も例年通り。同じく与党の自民党の短めの声明と比較すると長文のアピールで、両党のスタンスの違いがあらわれている。
野党各党の対応
野党はそれぞれ対応が大きく分かれている。
立憲民主党は枝野代表による「代表談話」が公表された。
現在の安倍政権による外交安全保障政策への批判も交えるなど、「同党らしさ」が垣間見える談話となっている。
言い方が適切ではないかもしれないが、ある意味、一番「王道」を行ったのが国民民主党だ。
玉木代表による「談話」が公表された。
立憲民主党とは異なり、安倍政権批判のような文言は見られない。安倍政権批判以外の部分は立憲民主党と国民民主党で大きく異なるわけではないが、事ある毎に政権批判というのはあまり褒められたことではなく、玉木代表の談話のように、終戦の日には終戦の日のための内容をというのが「王道」と言える。
日本維新の会は松井代表による「談話」を公表した。
どちらかと言うと、立憲民主党と国民民主党を足して二で割って、さらに自民党に寄せました、という印象の内容だ。
同党の国会での微妙な立ち位置を反映したものと言えよう。
終戦の日なのか政権批判のための日なのか
日本共産党は同党らしさに満ちたものであった。同党は小池書記局長名で「談話」を公表している。
その内容は、安倍政権批判全開というもの。終戦の日のための談話なのか、政権批判の談話なのか、もはや判別がつきにくい。
社民党は「敗戦74年にあたって(声明)」を公表している。
その内容は安倍政権批判が前面に出ており、共産党にそのスタンスは近い。両党お互いに、「あそことは内容は違う」と主張するだろうが、それは支持者には通じても、多くの国民からは理解を得ることが出来ないだろう。
何だか「らしくない」れいわとN国
れいわ新選組は、山本代表名で談話「敗戦の日を迎えて」を公表している。
予想に反してと言うと、山本代表に怒られるかもしれないが、その内容は随分と簡素なものだ。決して等閑な談話だとは思わないが、言葉で支持を広めてきた山本代表らしくないように思う。
NHKから国民を守る党については、産経新聞に党談話が掲載された。
この談話は他の政党から出されたものと紹介されても違和感のない出来で、そこには「N国」らしさを感じないものになっている。これはこれで真っ当な対応として評価されるべきと思うが、こちらも「れいわ新選組」と同様に、どこか「らしくない」印象を抱いてしまう。
各党で声明や談話など公表の仕方は分かれたが、それぞれの個性があらわれた終戦の日に対する対応だったのではないだろうか。