希望の党 小池百合子代表が掲げる12のゼロ。中でも、元環境大臣の小池百合子代表らしい花粉症ゼロという政策が話題になっている。政治の力で花粉症ゼロにすることは可能なのか、実現する見込みはあるのか注目を集めている。
花粉症をゼロにすることは可能なのか?
花粉症は、アレルゲン物質が目や鼻から入り蓄積することで発症する。日本ではスギ花粉が最も多く、日常生活与える影響も多い。環境省からは花粉症環境保健マニュアル(http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/full.pdf)が発行されている。
スギ花粉症は日本で最も多い花粉症で、日本ではおよそ2500万人が患っていると考えられている。日本のスギ花粉は2月から4月まで飛散するため、スギ花粉症の患者はこの時期に急増する。
解決策はスギ等の伐採?
希望の党が掲げる政策(https://kibounotou.jp/pdf/policy.pdf)には、スギ等の伐採促進、国産材の活用促進などにより、林業の再生を目指す。と記載がある。
現在スギ林の80%以上が樹齢30年を経たスギであり、これらが花粉を放出している。
安価な輸入木材が増え、出荷に適した46~55年に収穫されることがないため、スギ林の面積がほとんど減っていない。また、後継者不足などで最後まで育成がされず、放置されたままのスギ林も多く残っている。
また、森林土壌には水源涵養機能がある場合があるため、ただ単に伐採することは出来ない。
さらに、国内材の活用促進、林業再生のためには新たにスギを植えることが必要であるため、林野庁は1996年に開発された、少花粉の苗木の移植を移植したり花粉がないスギを開発している。
いまや大きな問題となっている花粉症の対策として、花粉が無い新品種のスギ「はるよこい」が 富山県農林水産総合技術センター森林研究所により開発されました。
ハイブリッド種の花粉の少ないスギや、無花粉スギへの転換を行っているがスギを伐採し出荷が可能なまで育つには30年以上かかる。
しかし、学説ではスギ花粉量20%減で重症者は半減、50%減で重症の花粉症患者を無くすことが出来る。
スギ材活用促進、下枝伐採や植林の助成等により、年植替え率を高め植え替えを促進することで将来的に重症花粉症者は減らすことが可能かもしれない。