希望の党は3日午後、衆院選の第1次公認を発表した。公認候補者192人中110人が民進党出身である。民進党の枝野幸男代表代行は立憲民主党を旗揚げし、民進党の前原誠司代表は9月28日に無所属で出馬を決めていた。
前原氏は民進党が希望の党と立憲民主党に分裂したことについて「すべて想定内」としている。
前原代表 希望公認候補とならず無所属で出馬
前原氏は、民進党所属のまま希望の党公認候補となる可能性も示していたが、28日夜のTV番組で「無所属で出馬することを決めた」と発表した。
「私は無所属で出ることを決めました。無所属で出ます。その後、今の民進党の参議院の方々、自治体議員の方々、地域の党員サポーターの方々、これをどう一緒にまたやれるようにするかという仕事がありますので、代表としての仕事はしっかり選挙後も全うしたいと思う」
そもそも無所属で出馬するメリットは？？
政治の世界における無所属とは
政治の世界では、政党・政治団体の公認を受けていない候補のことをこう呼ぶ。そのため、政党などの推薦・支持を受けていても無所属とされる。国政選挙で無所属の候補は多くの場合、資金、人員が不足し、組織からのバックアップを受けられず、何かと苦労する事が多い。
政党に属するメリット・デメリット 無所属のメリット・デメリット
政党に属して活動する場合と、無所属で活動をする場合の違いをまとめた。
| メリット | デメリット | |
| 政党に属している | 政党という大きな後ろ盾がある。 | 政党の政策に反対が出来ない。 |
| 人員や、資金のバックアップが受けられる。 | 派閥争いに巻き込まれる。 | |
| 国会で発言の機会が与えられる。 | ||
| 無所属 | 政党の政策を押し付けられない。 | 発言の機会が与えられない。 |
| 自分の行いたい政策が行える。 | 選挙費や活動費のバックアップがない。 | |
| 派閥同士の争いに巻き込まれない。 |
前原代表へ不満の声
無所属で出馬や「すべて想定内」などの発言に批判する声があったり枝野代表代行が新党を立ち上げることが決定した。
民進党福岡県連幹事長代理 川崎俊丸県議
「前原誠司代表が言っていた『全員合流しよう』という方針と全く違う」と不満を示し、前原氏の辞任を求める考えを示した。
民進党 逢坂誠二氏
逢坂氏は前原氏の発言に触れ「間違ったとか、判断が甘かったというレベルでも異常な状態だが、これが本心だとするならば、私は前原氏を絶対に信用しない」と投稿した。
枝野氏は異なる方向性の新党「立憲民主党」を結成
「立憲主義、民主主義を守る。理念、政策は譲れない」－。民進党の枝野幸男代表代行は二日、東京都内で開いた「立憲民主党」の結党会見で、小池百合子都知事が率いる「希望の党」とのスタンスの違いを強調した。首都圏では態度を保留していた閣僚経験者らが次々と参加を表明。ただ民進党の分裂が決定的となり、有権者からは期待と冷ややかな反応が入り交じった。
前原氏は、枝野氏に対して「長くともにやってきたが初めて別れることになった。残念だが頑張ってほしい」と述べ、衆院選は「希望の党として政権交代を目指す」と示している。
