北朝鮮が9月10日にグアムへのミサイル発射を検討していることを発表した。
実際に発射された場合、最速で約30分でグアムに着弾すると見られるが、日本の対応は安心できるものなのか、発射の影響を確認していく。
北朝鮮がグアムへのミサイル発射を検討
グアムへのミサイルは日本の上空を通る可能性
これに対する日本の防衛は2段構え
日本の弾道ミサイル防衛は2段構えだ。弾道ミサイルを宇宙で破壊するSM-3と、大気圏に再突入してきたところを迎え撃つPAC-3が迎撃を受け持つ。SM-3は海上自衛隊のイージス艦から発射し、PAC-3は地上から発射する。PAC-3は、SM-3が撃ち漏らした弾道ミサイルを大気圏内で迎撃する“最後の盾”といえる。
【軍事ワールド】〝無法〟北朝鮮の弾道ミサイル、打ち落とせるのか!…「SM-3」迎撃ミサイルの命中率(1/5ページ) - 産経WEST
閉会中審査で民進党の玉木雄一郎氏がミサイルの防衛に関して指摘
民進党の玉木雄一郎幹事長代理(香川2区)は、SM3で迎撃できなかった場合を念頭に、
「私も住んでいる四国にはPAC3が配備されていない。呉を含めた中国地方も、PAC3は空白地帯になっている」
「今回のように明確に空白地域の上空を通過するということを明示している場合、今のようにPAC3の空白地域があるのは問題ではないか」
その後、PAC3の設置が行われた
自衛隊の迎撃ミサイルPAC3の部隊が、上空を通過すると予告された県など中国・四国地方の4か所に配備されました。自衛隊は24時間態勢で警戒と監視を続けることにしています。
中四国地方のPAC3について、私が国会で質問した次の日の夜には配備に向けた動きが始まった。素早い対応に対し小野寺大臣に御礼申し上げた。 pic.twitter.com/hSCcewmUhA
— 玉木雄一郎 (@tamakiyuichiro) 2017年8月12日
北朝鮮のミサイル数は年々増えている!?
弾道ミサイル数推移
昨年から北朝鮮のミサイル発射数は急激に増えており、今年7月までの推移は以下のようになる。昨年とほぼ同程度のミサイルが発射されていることがわかる。
弾道ミサイル数と発射回数の昨年対比(7月迄)
2016年と2017年の7月迄の弾道ミサイル数と発射回数は次のようになり、発射回数は同数ではあるが、発射精度が高まりを受けてか弾道ミサイル数は昨年比で減っている。
上記グラフは防衛省のサイト内のデータおよび各新聞記事を参照した。
http://www.mod.go.jp/j/approach/surround/pdf/dprk_bm_20160909.pdf
金正恩は金正日体制の既に2倍以上のミサイルを発射
北朝鮮は7月下旬段階で、2011年末以降の金正恩体制の下、計31発の弾道ミサイル(長距離弾道ミサイルを除く)を発射した。金正日(ジョンイル)体制の約18年間では16発の弾道ミサイルが発射されたとみられ、金正恩体制はすでに、倍以上の弾道ミサイルを発射した計算となる。
【北ミサイル】金正恩政権で発射30発超、正日時代の2倍 核実験含め費用は数千億ウォンどこから捻出?(1/2ページ) - 産経ニュース
政府の今までの対応は?
弾道ミサイル落下時の行動と題した資料の公開
国民保護 弾道ミサイル落下時の行動について | 政府広報オンライン
非難方法を伝えるテレビCMを公開
【テレビCM「弾道ミサイル落下時の行動」放送中】本日から7月6日(木)までの2週間、弾道ミサイルが日本に落下する可能性がある場合、国民の皆様がとるべき行動などを伝えるテレビCMを全国で放送します。CMをご覧いただき、国民の皆様がとるべき行動などをご確認ください。 pic.twitter.com/vd1CkfhcQE
— 首相官邸(災害・危機管理情報) (@Kantei_Saigai) 2017年6月23日
全国瞬時警報システム(Jアラート)とは
弾道ミサイル情報、津波警報、緊急地震速報など、対処に時間的余裕のない事態に関する情報を国から送信し、市町村防災行政無線(同報系)等を自動起動す ることにより、国から住民まで緊急情報を瞬時に伝達するシステム
北朝鮮から発射されたミサイルは最短約30分でグアムに到着する
Q2.ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか。
A2. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され、日本に飛来する場合、極めて短時間で 日本に飛来することが予想されます。 弾道ミサイルは、約10分後に、発射場所から 約1,600km離れた上空を通過しています。