２７日、北朝鮮の金正恩国務委員長が南北首脳会談のため、軍事境界線を歩いて越え韓国入りした。北朝鮮の最高指導者が韓国の地を踏むのは初めてである。
１０時１５分 「平和の家」で首脳会談がスタート
３回目となる南北首脳会談は１０年半ぶりに行われた。軍事境界線にある韓国側の施設「平和の家」で１０時１５分から開始され、金正恩朝鮮労働党委員長は「軍事境界線を越えてここに来るまで１１年。どうしてこんなに時間がかかったのか」と述べた。
南北首脳会談とは？
南北首脳会談（なんぼくしゅのうかいだん）は、大韓民国（韓国）と朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の両首脳による首脳会談である。
日本の政府の反応は？
菅官房長官が記者会見で述べた内容は
菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で「会談では、南北双方から政治、外交、国防分野の要人が同席する中で、首脳間の真剣な議論が行われる。拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けた前向きな議論を期待しているが、これから行われる会談の内容・結果について現時点で予断を持って評価するのは差し控えたい」と述べました。
河野太郎外務大臣 「韓国に敬意を表したい」
河野太郎外相は２７日午前の記者会見で、同日始まった南北首脳会談に関し「実現したのは韓国政府の貢献、努力が非常に大きかった。敬意を表したい」と述べた。成果への期待については「今の段階で予断をもって申し上げるべきではない」とするにとどめた。
南北首脳会談の議題とは？
午前の首脳会談では朝鮮半島の非核化などを議論した。
韓国側は会談の主要議題について(1)非核化(2)朝鮮半島の平和定着(3)南北関係の発展――の３つを想定している。金正恩氏が非核化の意思を示せば、対外的に初めて公式表明する機会となる。20日の朝鮮労働党中央委員会総会では、核実験や大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）発射の中止、核実験場の廃棄を表明したが、核放棄には触れなかった。
午後にも首脳会談は行われ、夜には夕食会が行われる。
