24日、東京税関が発表した成田空港の貿易統計によると、2017年の輸出額が11兆1,689億円で2016年に比べ、23.6%増えた。輸出額は5年連続で上回っている。
輸出額が7年ぶりに10兆超え
成田空港の輸出額は?
2017年の輸出額は11兆1,689億円で2016年により、23.6%増えている。輸出額は5年連続で上回っている。
成田空港の輸出額推移
(引用:平成29年分 成田空港貿易概況(速報))
輸出されていた品目
輸出の伸びが目立ったモノは半導体、半導体製造装置、液晶パネルを含む科学光学機器などである。また、アメリカに向け自動車の部品や医療用カテーテルなどが好調であった。
半導体、液晶パネルなどのシェアが多いのは、世界中でスマートフォンの需要が拡大し、高性能になったことで1台あたりに使用する部品の量が増えたためである。航空貨物は船などに比べ短時間で運べるが、輸送費が高いため、単価が高く軽く一度にたくさん運べるものの割合が高くなっている。
輸出が増えた理由は?
現在、アメリカはリーマンショックから回復し、長期にわたり景気拡大が続いている。中国経済も政府の財政支出などにより、良くなっている。日本からの輸出が増えている理由は、世界経済の改善が影響している。
日本は世界貿易の拡大で輸出が底堅く伸びると見込み、18年の成長率予測を大きく引き上げた。
輸入しているものと輸入額
成田空港の輸入額推移
(引用:平成29年分 成田空港貿易概況(速報))
2017年の成田空港の輸入額は12兆2300億円で、2016年より8.1%増加した。2年ぶりに前年を上回っている。輸入しているものは中国やタイなどで組み立てたスマートフォン製品などである。スマートフォンの輸入は6年連続で最多となっている。
成田空港に温度管理可能な倉庫
温度の管理が必要な生鮮品や、医薬品などを保管しておくための巨大倉庫が完成した。倉庫内は、一定の温度に保たれた部屋が3つあり、医薬品の劣化を防止する専用の保管庫も備えている。敷地面積はおよそ2500平方メール。2018年2月から使用される。
18年以降も、半導体や液晶パネルなどの輸送需要が続くと言われ、成田空港を経由する荷動きもさらに活発になりそうである。