29日未明、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本海に向けて発射した。ミサイルは日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。高度4000キロ以上に達し、53分程度飛行した。
北朝鮮が新型ミサイルICBMを発射
大陸間弾道ミサイル(ICBM)とは
大陸間弾道ミサイル(たいりくかんだんどうミサイル、英語: intercontinental ballistic missile, ICBM)は、有効射程が超長距離で北アメリカ大陸とユーラシア大陸間など、大洋に隔てられた大陸間を飛翔できる弾道ミサイル。大陸間弾道弾(たいりくかんだんどうだん)とも称する。アメリカ合衆国やソビエト連邦間では、戦略兵器制限条約(SALT)により、有効射程が「アメリカ合衆国本土の北東国境とソ連本土の北西国境を結ぶ最短距離である5,500km以上」の弾道ミサイルと定義された。
北朝鮮が開発した新型ICBM「火星15号」とは
北朝鮮が開発した新型ICBM「火星15号」の写真が公開された。発射台は、7月に発射した「火星14号」の移動式発射機の8軸16輪よりさらに大きく、世界最大の9軸18輪である。射程距離は1万3千kmと推定されており、「火星14号」の改良型ではなく、新型の長距離弾道ミサイルと言われている。また、これまでにない形状で先端が丸みを帯びている。エンジンのパワーなど総合的に威力は上がっており、防衛相が分析をしている。
ミサイル完成は1年後?
韓国軍合同参謀本部では、国防省の定例会見で「新型と評価している」と説明されたが、アメリカのミサイル専門家は、実用技術を確立するには今後1年かかると述べた。
英国際戦略研究所(IISS)のミサイル専門家マイケル・エレマン氏は29日、北朝鮮が同日発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)について、米本土を攻撃するには核弾頭の小型化が不可欠だと分析した。その上で、北朝鮮が米西海岸を弾道ミサイルで攻撃する能力を持つには1年程度かかると結論付けた。
安倍総理、トランプ米大統領の反応
安倍総理は参議院予算委員会で、北朝鮮に対する圧力を最大限まで高める方針に変更はないと強調し、東京などの大都市部でミサイルに備えた避難訓練を実施するよう述べた。
安倍総理大臣は参議院予算委員会で、北朝鮮による弾道ミサイルの発射を受け、北朝鮮の挑発に屈せず、圧力を最大限まで高める方針に変更はないと強調するとともに、ミサイルに備えた避難訓練の実施を東京などの大都市部の自治体に働きかける考えを示しました。
トランプ米大統領は北朝鮮への影響力が強い中国に圧力を強めるよう改めて要請した。
トランプ米政権は29日の北朝鮮による新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を深刻に受け止め、資金源の遮断を目指し、北朝鮮側と取引を続ける中国の金融機関に制裁を拡大する可能性がある。
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