7月5日、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉が5日、大枠で合意に達した。
各党の議員の発言を確認すると国会議員でさえもほとんど情報公開されぬまま大枠で合意に達したことがわかる。また、内閣府特命担当大臣石原伸晃議員のFacebook投稿にもあるように国民からも丁寧な説明を求められていることから政府がブラックボックス化していることもあるのだろう。
自民党議員の発言
- 石原伸晃 議員
国民・県民に丁寧に説明してほしいということだった。こうした不安・心配の声に真摯に耳を傾けて、今後の対策を検討していかなくてはならない。
- 西村康稔 議員
党本部で英国の欧州連合離脱に関する緊急特別本部の役員会。幹事に任命、緊急召集受け、福島から帰京。私からは、日本は排外主義、孤立主義的動きとは一線を画し、自由な貿易、投資の体制を推進すべきと主張。EUとのEPAやTPPを推進すべきと。 pic.twitter.com/TdHnirt8gR
— 西村 やすとし (@nishy03) 2016年6月29日
- 寺田稔 議員
連日、日EU・EPA対策会議が開かれます。韓国は既にEPAを締結し自動車輸出等で利益を得ています。早期のEPA締結が必要と経団連より陳述がありました。自由貿易の重要性を訴え国益に叶うEPAを追求してまいります。 pic.twitter.com/ecb9Ad0UYJ
— 寺田 稔 (@terada124) 2017年6月15日
日EU・EPA交渉について外務大臣へ申入れしました。私より我が国が得意な自動車などの輸出分野に課せられるEU側関税の早期撤廃の必要性につき発言し外務大臣も同意しました。我が国国益に合致するEPA交渉の早期締結を目指してまいります。 pic.twitter.com/sPc5f9sZfZ
— 寺田 稔 (@terada124) 2017年6月26日
民進党議員の発言
- 玉木雄一郎 議員
日・EUのEPA協定に情報公開の差。
— 玉木雄一郎 (@tamakiyuichiro) 2017年7月12日
またかという感じ。
TPP交渉の時もそうだったが、こうした不誠実な対応が、経済連携協定への信頼感を損ねていく。
政府は少なくともEUと同じレベルの情報公開を速やかに行うべきだ。https://t.co/F4UYAtIqvs
- 藤田幸久 議員
民進党合同部門会議で、日欧EPAの大枠合意について政府から報告を聞きました。日本製品に対する欧州の関税を相当下げたという報告でしたが、検疫制度などの改善がほとんどされず、しかも日本と欧州では肉、ワインなど競合品目が多く、決して良い結果ではないことを政府が隠す対応が問題です。
— 藤田幸久 (@yfujitaDPJ) 2017年7月11日
- 佐々木隆博 議員
日欧EPAについては、TPPのような守秘義務契約はないにもかかわらず、これまで野党に対しては、交渉内容に係る具体的な報告はなされていない。またTPPの際には公表された影響試算も、何ら明らかにされていない。このような状況のもとで、一方的に交渉が進められ今回の大枠合意に至ったことは、国民と国会を軽視するものであって、問題である。
- 原口一博 議員
日欧EPA交渉は大筋合意した。しかしその影響試算さえない。しかも欧州は米国と農業分野だけ比べても競合分野が少なくない。ISDS条項の取り扱いで合意に至っていないが欧州の主張がまともに聞こえるのは僕だけか。グローバルと言う看板の影にある貪欲資本主義を撃て! https://t.co/1Qs1MDmvUv
— 原口 一博 (@kharaguchi) 2017年7月17日
その他党議員の発言
農水省と外務省から日EU・EPA大枠合意について詳しく説明を聞きました。農・林産物の関税撤廃・削減等については、輸入実績や需給状況を考慮した概ねバランスのとれた内容だと考えます。ただし、チーズ等の乳製品・食肉・材木などについては競争力向上などの対策を講じる必要があります。
— 上田勇 (@IsamuUeda) 2017年7月12日
金曜日には、党日EU・EPA対策本部を開き、6日に首脳会談での大枠合意について、外務・農水・経産省等関係機関から報告を受けました。日本とEUで、自由な貿易・投資環境を拡大する意義は大きいと考えます。対策本部では、今後合意内容の詳細を分析し、必要な国内対策を検討していきます。 pic.twitter.com/0KijWj6l5b
— 上田勇 (@IsamuUeda) 2017年7月8日
きょうは、党日EU・EPA対策本部で岸田外務大臣を訪問して、日EU・EPA交渉に関する申入れを行いました。EPAを基本的に支持する立場を伝える一方で、①農産物・林産物について適正な関税等の維持、②自動車・電子部品・農産物等の関税撤廃等輸出条件の改善を考慮するよう要請しました。 pic.twitter.com/WBzrFvcMrc
— 上田勇 (@IsamuUeda) 2017年6月28日
- 共産党 畠山和也 議員
日欧EPAは、官邸の意向と思われる急な政治決断で「大枠合意」され、国会議員への情報公開さえもほとんどされていない状況です。