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2017年衆議院選挙 自民vs希望の党 注目選挙区は岩手2区、香川1区、熊本1区!!

 

 選挙戦の構図。単純に考えれば与党対野党ということになるが、実際に選挙区の候補者を見ると、そう単純でもないのが今回の総選挙である。

 

 

投票したい党のない選挙区も存在!?

 いわゆる与野党の候補による一騎打ちであっても、自民党対希望の党、自民党対立憲民主党、自民党対共産党、自民党対無所属といった複数のケースがある。その他、公明党対立憲民主党という構図の選挙区も大阪には存在する。

 

 現政権に批判的な人であっても、野党候補の所属政党に賛同出来ないという人もいることだろう。例えば、与党は支持しないが、だからと言って、希望の党の候補に投票したくないという人もいれば、立憲民主党や共産党の候補には投票したくないという人も一定数いるはずだ。反対に、現政権を支持していても、公明党の候補には投票しにくいという人もいることだろう。

 

 特に困っている人がいるとすると、自民党対希望の党という構図の三選挙区であろう。岩手2区、香川1区、熊本1区がその三選挙区だ。希望の党は保守的な政党と目されており、この三つの選挙区では、いわゆるリベラル勢力、あるいは左派勢力の候補者が立候補していない。その選挙戦の構図は以下のとおり。

 

注目選挙区は岩手2区、香川1区、熊本1区!!

 岩手2区は、五輪相を務める自民党の鈴木俊一氏に希望の党の元職の畑浩治氏が挑む。

 香川1区は、いずれも前職で、自民党の平井卓也氏に希望の党の小川淳也氏が挑む。

 熊本1区も、いずれも前職の候補による争いで、自民党の木原稔氏に希望の党の松野頼久氏が挑む。

 

 

 いずれの三選挙区も直近数回の選挙で常に議席を争ってきた候補同士の戦いとなっている。特に香川1区と熊本1区は、これまでも、いずれかが当選しても他方が比例復活してきた激戦区であり、今回は一騎打ちになったことで、さらなる激戦が予想される。

 行き場を失ったとも言えるリベラル層の票がどちらの候補に流れるのか、流れないのか。昨日に報道された選挙戦序盤の情勢を見ても、岩手2区は互角、香川1区は横一線とされており、かなりの接戦となっているようだ。

 

 その他、自民党対立憲民主党や公明党対立憲民主党の選挙区でも、接戦が繰り広げられているところが多い。

 

 安倍政権の支持率は50%を切っており、単純に現政権が良いのか悪いのかを尋ねる選挙となると、与党側は少し苦しくなる。実際には、それぞれの選挙区事情もあり、単純に野党側が有利になっているとは言い難い状況にあるが、この後、さらに政権側への批判が集まるようなことがあると、マスコミが報道するほど与党側が議席を伸ばせない事態も予想されるところである。有権者には、より戦略的な投票行動が求められているとも言えるだろう。