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終戦の日 各政党から出される談話・声明の違いに注目!!

 

 8月15日は終戦の日。この日には、政府主催で全国戦没者追悼式が日本武道館で開催されている。

 

 この8月15日は、1982年4月13日の閣議決定で、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とすることとされている。そして、この閣議決定では、それまで行われてきた全国戦没者追悼式を引き続き実施することも確認されており、これを根拠に本年も全国戦没者追悼式が実施されているのである。

http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=148729&name=0000014442.pdf

 

 ところで、8月15日は終戦の日とされているが、それは1945年8月15日が玉音放送によって日本の降伏が国民に対して伝えられた日であることによる。玉音放送の前日の8月14日に日本政府はポツダム宣言の受諾を連合国各国に通告しており、日本が敗北を認めたという意味では、この日も「終戦の日」と言える。

 

 また、日本政府がポツダム宣言の履行などを定めた降伏文書に調印した日は9月2日であり、アメリカやイギリスなどはこの日を対日戦勝記念日としている。

 

 日本以外の国で8月15日を区切りの日としているのは、韓国と北朝鮮である。それぞれ日本の統治からの解放を祝う日としている。

 

 なお、沖縄では、8月15日以降も戦闘状態が続き、沖縄戦の降伏調印式が行われたのは9月7日になる。この9月7日は「沖縄市民平和の日」とされている。

http://www.city.okinawa.okinawa.jp/heiwanohi/

 

 8月15日が終戦の日として定着しており、各政党からも、この日に談話や声明が出される。

 

自民党

終戦記念日にあたって | 党声明・談話 | ニュース | 自由民主党

 

民進党

【代表談話】72回目の終戦の日にあたって - 民進党

 

公明党

世界平和へ貢献さらに | ニュース | 公明党

 

共産党

72周年の終戦記念日にあたって/日本共産党書記局長 小池 晃

 

日本維新の会

『戦没者を追悼し平和を祈念する日』迎え、松井一郎代表によるコメント発表のお知らせ|ニュース|活動情報|日本維新の会

 

社民党

敗戦72年にあたって(声明)

 

 それらを見ると、自民党は「終戦記念日」、民進党は「終戦の日」、公明党は「終戦記念日」、共産党は「終戦記念日」、日本維新の会は「戦没者を追悼し平和を祈念する日」、社民党は「敗戦」と、呼び方が分かれている。いずれも間違えではなく、マスコミでも「終戦記念日」と「終戦の日」の両方が使われているが、日本維新の会閣議決定されている「戦没者を追悼し平和を祈念する日」という呼称を用いている点は特徴的である。

 

 その談話や声明の内容は、各党の立場を表しており、分量も含めて大きな差が見られる。なかでも、今年の内容として気になる点として、北朝鮮への言及の有無がある。民進党をはじめとして、公明党日本維新の会社民党は、北朝鮮による核・ミサイル開発に言及している。一方、自民党共産党の声明・談話では、北朝鮮への言及がない。どのような内容の声明・談話とするのかは、各党の判断に任されるところであるが、自民党共産党の対応とそれ以外の政党の対応が分かれているというのは興味深い事柄である。