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「つくろう、新しい答え」を体現した玉木代表による代表質問

玉木代表の代表質問に注目

 20日から通常国会が始まった。
 国会の冒頭では、首相による施政方針演説があり、それに対して各党の代表らによって代表質問が行われる。

 

 



 安倍首相による施政方針演説は例年通りといったところか、その内容は総花的で特に目を引くような場面はなかった。さながら、安全運転に努めたといったところだろうか。
 対して、野党各党からの代表質問はその内容に差があった。
 特に立憲民主党の枝野代表と国民民主党の玉木代表では、代表質問の構成自体に大きな違いがあった。

 

news.yahoo.co.jp

 こちらの記事が詳しく伝えているように、「桜を見る会」や「IR汚職」に関する疑惑の追及に一定の時間を割いたのが枝野代表。対して、大半の時間を政策課題に対する政府の姿勢を正すことに使った玉木代表。
 直ちに、どちらが良かったとは言い難く、野党として政権の問題点を追及すべきとするのであれば枝野代表のやり方に理があり、政権交代を目指す党としての姿勢を示すのであれば玉木代表のやり方に理があった。
 ただ、どうしても問題追求型の枝野代表の質問の方がマスコミ映えするため、問題追及の時間が少ない玉木代表は埋没しがちだ。
 しかし、今回は不用意なヤジが玉木代表の代表質問時にあったために、玉木代表の質問にも脚光が集まることになった。

選択的夫婦別姓という提案

 そのヤジは自民党の杉田水脈議員が発したものと目されている。

mainichi.jp

 

 玉木代表の質問の選択的夫婦別姓に言及した場面で、杉田議員と目される声で、「だったら結婚しなくていい」というヤジがあったのだ。
 杉田議員はこの件について答えようとしていないため、本当のところ誰が発したのかは現段階で分からないが、少なくともそういうヤジが議場で発せられたこと自体は音声も残っており事実だ。
 玉木代表が提起した問題、つまりは選択的夫婦別姓の導入について、反対する立場の議員が自民党を中心に存在する。これも事実だろう。というのも、以前から選択的夫婦別姓の導入は提起されており、自民党に反対がなければ、とうの昔に導入が実現しているからだ。今もって導入されていないということは、誰だか分からないヤジの後ろには少なくない議員の存在が透けて見えるということだ。
 杉田議員は自らがヤジを発したとは認めておらず、さりとて他の議員が自分が発したと名乗り出ることもしていない。ここに、この問題の根深さがある。
 少なくない議員が選択的夫婦別姓の導入が必要なことを認識していても、一方で隠然とそれを阻む勢力がいるのだ。

 そういう中で、玉木代表は代表質問で政策の選択肢として選択的夫婦別姓の導入についての議論を提起した。ここに玉木代表によって政権を担う意思を持つ政党としての国民民主党の立ち位置を明確に示そうとする強い思いが見て取れる。
 この点については、玉木代表が自身のYoutubeチャンネルで早速取り上げて詳しく話している。

www.youtube.com

 

 

つくろう、新しい答え。

 国民民主党は「つくろう、新しい答え。」というキャッチフレーズを掲げている。

 現在の安倍政権とは異なる新しい答えを政策的に提示する。これは玉木代表による代表質問にも表されていたし、さらには、参議院で代表質問に立った大塚耕平議員の質問にもそれが表れていた。

www.dpfp.or.jp

 

 もちろん、現政権の問題点を追及することも必要ではあるが、その問題点をいかに政策的に解決していくのかはそれ以上に重要だ。国民民主党はその解決策を提示する野党として、その存在感を増していくのではないだろうか。