霞が関から見た永田町

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政党のWebサイトにも個性がある

 

 

 

 各政党はWebサイトを開設している。頻繁にアクセスするという人はほとんどいないと思うが、それぞれ各政党の個性が出ているようで、案外面白い。


 今回は、主な政党のWebサイトのトップページを中心に、その内容を見てみたい。

 

 

手堅い作りの与党

 

まずは自民党。

 

www.jimin.jp

 

 一言で言えば、「オーソドックス」な作りのサイトである。トップページをはじめ、基本的に文字情報が多く、おそらく情報量は全政党の中で一番多いのではないだろうか。

 


 どことなく、首相官邸のサイトを思わせる雰囲気があり、政権与党として、全体のトーンを合わせるよう細かな工夫がなされているのかもしれない。

 

www.kantei.go.jp

 

 専門家が見ると色々と物足りないところがあるサイトということになりそうだが、誰が見てもそれなりの出来のものという意味では、手堅く作られた良く出来たサイトであると言えそうだ。

 

 

同じく与党の公明党。

 

www.komei.or.jp

 

 こちらはサムネイルをふんだんに使ったトップページ。一目で、特に山口代表の動静が分かるということでは、大変優れた作りとなっている。


 ただ、同じく与党の自民党と比較すると、サイト上で提供している情報量は見劣りする。イメージ先行で、何らかのきっかけで公明党のサイトにアクセスした人に悪い印象を残すようなことがないという点では手堅い作りだが、党としての政策なり活動なりについて詳しく知りたいという人には少々物足りない。

 

 

野党では国民民主党に注目

 

野党に目を転じて、まずは立憲民主党。

 

cdp-japan.jp

 

 枝野代表の大きな写真が目に飛び込んでくる特徴的なトップページ。


 トップページの構成は公明党と同じく、サムネイルを中心とし、文字よりも画像で訴えかけるものとなっている。党としての歴史が浅いこともあってか、サイト全体での情報量は必ずしも多くない。


 立憲民主党も党に対して悪いイメージを抱かせないという意味では良い作りと言えそうだが、より熱心な支持者をWebサイトを通じて獲得しようとするのであれば、もう少し詳しい情報提供などが求められるだろう。

 

 

次は、国民民主党。

 

www.dpfp.or.jp

 

 大きな特徴として、トップページの視認性の良さがある。ブラウザで開いたときに、ほぼ一画面に収まるようにトップページが作られているのである。これだけ見ると、新聞の中吊り広告風。それでも、コンテンツは充実しており、例えば玉木共同代表や大塚共同代表による記者会見の様子をはじめとして、映像を多用したサイト作りがなされている。


 トップページ以外は文字情報中心という政党が多い中で、国民民主党のサイトは随所で映像に重点を置いている点に特徴が表れている。


 Webサイトの工夫ということでは全政党の中でも一番にあげられるのが国民民主党ではないだろうか。

 

 

さらに、日本維新の会。

 

o-ishin.jp

 

 日本維新の会のトップページもサムネイルを多用した構成。少々トップページに詰め込み過ぎたきらいがあり、前の国民民主党のトップページの視認性と比べると劣るところがあり、アクセスした際のスクロール作業に難儀する。

 

 サイト全体を通しては、充実した情報提供や他のSNSの連携といった特徴があり、読者を意識して再構成をはかると、大変優れたWebサイトに変貌することになるはずである。

 

 

昔ながらの政党も

 

ある意味では極めて特徴的なのが社民党。

 

社民党OfficialWeb

 

 いわゆる一昔前のブログ風のサイト。CMS(コンテンツマネジメントシステム)に組み込まれたレイアウトをそのまま流用したかのようなトップページのデザイン。


 ブログのエントリが並んでいるかのようなトップページで、文字情報が中心となる。歴史ある政党として、過去の情報も多数掲載されているが、そこまでトップサイトからたどっていくのが難しいのが残念。

 

 

最後に、日本共産党。

 

www.jcp.or.jp

 

 意外かもしれないが、トップページの雰囲気は自民党に近い。いわゆるオーソドックスな作り。ただ、文字やサムネイルのバランス、他のSNSへの誘導の仕方など、押さえるべきところは押さえているというのが第一印象だ。サイト全体を通しての情報提供ということで、自民党と並び、その量は多い。

 

 インターネットを活用した選挙戦ということでは、様々な工夫を行っていることで知られる日本共産党だが、Webサイトも大事なところは外していないということだろうか。

 

 

政党の「表玄関」として

 

 普段、政党のWebサイトにアクセスしようという人はいないと思うが、ネットで検索をすれば、当然のように上位に表示されるのが各政党のトップページのアドレスだ。いわば、各政党の表玄関をトップページは担っており、その作りについてはもう少しの工夫が求められているのではないだろうか。