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国民民主党が「拉致被害者の即時一括帰国を求める決議」を呼びかける

 

 

 

国民民主党の拉致問題対策本部総会が開かれる

 

5月31日、国民民主党は衆議院議員会館の会議室において、拉致対策本部総会を開催した。渡辺周・衆議院議員が拉致問題対策本部長に就任し、国民民主党として拉致問題の解決に全力で取り組むとの強い決意を述べた。


さらに、渡辺本部長は「6月12日に予定される米朝首脳会談では、日本の最優先課題である拉致問題の解決を、トランプ米大統領から北朝鮮の金正恩国務委員長に強く求めてほしい」と発言し、米国政府に対して明確な意思表示を行った。

 

「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」、「特定失踪者問題調査会」、「特定失踪者家族会」からの意見表明・報告、政府担当者から米側の反応や北朝鮮情勢についての説明が行われた後、米朝会談をきっかけに拉致問題を進展させることができるよう、さらなる働きかけを行うことなど意見交換が行われた。

 

 

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国民民主党が衆参本会議における決議を呼びかけ

 

この拉致対策本部の開催を受け、国民民主党は「全ての拉致被害者の即時かつ一括帰国を求める決議案」(衆参本会議決議案)をとりまとめ、各党・各会派に呼びかけを行った。


「政府は、全ての日本人拉致被害者の即時かつ一括帰国が実現するよう、最大限の外交努力を尽くすべき」「最重要課題である拉致問題が解決するまでは、北朝鮮に対する制裁措置の解除又は一部緩和、いかなる形での支援も実施してはならない」などの内容を含んでいる。


 この決議を扱う本会議の日程などはまだ伝わってきていないが、いずれにせよ拉致問題は、与野党で対立すべきテーマではなく、超党派で取り組むべきものである。国民民主党の呼びかけに、各党・各会派が積極的に応えることを期待したい。

 

 

拉致対策大臣がUAゼンセンの拉致問題への取り組みを評価

 

さる4月28日、第89回メーデー中央大会が開催された。東京都内の代々木公園には、連合に加盟する組織の組合員をはじめ、中央労福協、労金協会、全労済、退職者連合などの関係団体、NPO・NGOなどの諸団体、民進党や希望の党などの政党から多くの参加者が集結した。

 

来賓として、政府を代表して加藤勝信・厚生労働大臣が挨拶を行ったが、「私は拉致問題も担当している。UAゼンセンのように、拉致問題に積極的に取り組んでいる組合があることを高く評価している」との発言を行った。

 

UAゼンセンが、日本人拉致被害者全員の救出のため、署名活動やカンパ活動など積極的な取り組みを行っていることはよく知られている。

 

 

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さて、6月12日に開始される史上初の米朝首脳会談が、シンガポール南端のセントーサ島で行われることが明らかになった。


 米朝首脳会談の前に、日米首脳会談も行われるが、両国間で、非核化、弾道ミサイル放棄が完全かつ検証可能で、不可逆的でなければならない(CVID)というゴールを共有していること、また、中途半端な合意はかえって有害であるという認識を共有することが重要である。


また、完全な非核化と同時に拉致問題の解決なしには、国交正常化も経済支援もないとして、日本が主体的に拉致問題を核問題にリンクさせ、一気に同時に解決を図るべきタイミングにあると考える。拉致問題の解決が日本政府の最重要課題であるという姿勢を明確にしておくべきである。


今後非核化のプロセスがスタートしたら、プロセスを通じて拉致問題の解決を図るため、戦略をもって日本の影響力を最大限発揮できる枠組み作りを主体的に行うことが求められる。