霞が関から見た永田町

霞が関と永田町に関係する情報を、霞が関の視点で収集して発信しています。

野党が「共謀罪廃止法案」を共同提案 「共謀罪」の問題点とは?希望の党は不参加

 

6日、立憲民主党などの野党が犯罪を計画の段階で処罰する「共謀罪」を廃止する法案を国会に共同提出した。しかし、希望の党は国会への共同提案に参加しない方針を発表した。

 

www.asahi.com

 

 

 

 

立憲民主党が「共謀罪廃止法案」に同調を呼びかけ

 

共謀罪とは?

 

2人以上の人が犯罪を実行しようと話し合い合意することの総称。
犯罪にあたる行為を組織的に実行しようと計画した場合、実際に行動を犯さなくても処罰される。

 

どのような場合に共謀罪にあたるのか?

 

・資金や、物品の調達
・関係する場所の下見
・その他計画を実行するための準備行為

 

対象となるケース

 

・暴力団員らが、対立する暴力団の構成員を襲って監禁した上、拳銃で射殺することを計画


・暴力団組員らが、談合をしていると因縁を付けて事業者らから現金を脅し取ることを計画


・詐欺集団の構成員らが、不特定・多数の者に電話を掛け、近親者の起こした交通事故の示談金の名目で金を銀行預金口座に振り込み送金させて騙し取ることを計画


・外国人すり集団の構成員らが、電車内で女性や老人を多数で取り囲み刃物でバッグを切り裂くなどして、財布を奪い取ることを計画


・海賊版CDの販売を繰り返している集団の構成員らが、人気歌手の多量のCDを無断でコピーして販売することを計画


・偽ブランドの販売を繰り返している集団の構成員らが,海外の有名ブランドの偽物のバッグを輸入して販売することを計画

・いわゆるヤミ金融業者の社員らが、無登録かつ法定の制限を超える高金利で不特定・多数の者に対する金銭の貸付けを計画


・暴力団組員らが、常設賭博場を開いて利益を得ることを計画

 

対象とならないケース

 

・会社の同僚数名が、居酒屋で、上司の悪口で盛り上がり、「殺してやろう」と意気投合

 

・労働組合の組合員らが、団体交渉の一環として賃上げを勝ち取るまで社長を帰さない覚悟で交渉に臨むことで合意

 

・新聞社の社内会議で、汚職の疑惑のある公務員に対して、多少脅してでもコメントをもらうことで合意

 

・建設会社の社員らが、材料費の水増し請求をして建設工事の発注元から金員を騙し取ろうと計画

 

・近所の主婦同士が、井戸端会議で、仲の悪い主婦の話題になり、「嫌がらせに自転車を盗もう」と意気投合

 

・友人数名で代金を出し合ってCDを1枚購入し、人数分コピーすることを合意

 

・バッグを販売する会社の会議で、ライバル社の売れ筋商品とそっくりのバッグを販売することを決定

 

・ 会社社長が、会社の業績が思わしくないことから、顧問税理士と話し合い、脱税をすることを計画

 

・公職の選挙の立候補者の運動員らが、対立する候補者のポスターに落書きすることを計画

 

・サークルの仲間同士で、来る新入生歓迎コンパでは力ずくでも新入生に酒を大量に飲ませて酔いつぶれさせてしまお うという話で意気投合

 

(参考:http://www.moj.go.jp/content/000003506.pdf

 

 

各党の「共謀罪」に対する公約

 

各党の「共謀罪」に関する公約

党名 「共謀罪」に関する公約
自民党 「共謀罪」についての公約はなし
公明党 「共謀罪」についての公約はなし
民進党 衆院選では候補者を立てなかったが、国会で「共謀罪法」に反対
立憲民主党 公約に「共謀罪(テロ等準備罪)の廃止」
希望の党 小池代表は「共謀罪法」に賛成を明言
共産党 公約に「共謀罪」廃止
社民党 公約に「共謀罪」廃止

 

自公は「共謀罪」についての公約はなし。

野党は希望の党以外すべての党が反対であった。

 

 

野党が「共謀罪」に反対している理由 問題点とは?


自民党政府は、「共謀罪」の対象がテロ集団や組織的犯罪集団だけのように説明をしているが、一般市民も対象になる可能性がある。また、犯罪の計画があるかを把握するために、盗聴や尾行など行動の監視が必要になる。スマホやパソコンのメールなどの監視が始まると、思い付きの内容であっても、返信することで計画の合意とみなされ処罰につながる可能性がある。このような監視社会になる可能性が最大の問題点とされており、反対されている。

 

希望の党が共同提案に参加しない理由は?

 

民進党出身以外の議員の中には、「共謀罪」に賛成の議員もいる。そのため、党内での対立が懸念され、参加をしない方針を固めた。希望の党、前代表の小池百合子知事も「共謀罪」に賛成の意見を述べていた。希望の党の松沢成文参議院議員代表は、「廃止法案に賛成すれば、自分の政治行動に説明がつかなくなる」と述べた。