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お友達内閣の行く末 安倍総理の「お友達」再入閣予想

 

 8月3日にも内閣改造が予定され、誰がどのポストに就くのか観測記事が溢れている。

 

以下グラフは「入閣」「内閣改造」のキーワードを含むニュース記事の内、入閣者についての言及を行っていた記事のみを集計対象とした場合の記事推移である。期間は7月1日~8月1日までとなる。24メディア91記事が対象となった。(当サイト調べ)

 

8月3日に内閣改造が控えていることもあり、徐々にメディアの言及数も増加している。

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大臣のポストの数には限りがあり、留任する大臣がいることも考えると、初入閣を望む議員にとっては気が気ではない日々が続いていることだろう。一方で、安易な人選をすると、「お友達内閣」と揶揄されて崩壊した第一次安倍内閣を見れば明らかなように、内閣の命運が危うくなる。

 

  • ニュース記事内で入閣予想された人物と回数(5回以上のみ抜粋)
名前 回数
麻生太郎 33
岸田文雄 31
菅義偉 28
小泉進次郎 24
石井啓一 23
二階俊博 22
橋下 徹 15
茂木敏充 14
高村正彦 13
小野寺五典 10
石破茂 10
中谷元 8
野田聖子 6
三原じゅん子 6
甘利明 6

 

一度でも名前を取り上げられた人物は43名いたが、取り上げられた回数を6回以上とすると15名となり、多くは「骨格を維持する」ための留任、もしくは安倍総理が信頼する「お友達」である。

 

 そんな中で取沙汰されるのが非議員の大臣就任である。最近名前が挙がった人物としては、橋下徹大阪市長がいる。他にも起業家など現職国会議員以外からの大臣就任の可能性が話題になるところだ。そもそも日本国憲法第68条で、大臣の過半数国会議員から選ばなければならないとしている。このことから、半分近くの大臣を非議員から選ぶことが憲法上は可能である。ただし、実際に複数の非議員の大臣が在職していたというのは、直近では小泉内閣時の竹中平蔵氏、川口順子氏、遠山敦子氏の三名が在職していた事例がある程度で、そもそも非議員の大臣という事例自体、現行の憲法下では極めて例外的である。

 

小泉政権時に民間人として大臣でも特に重要なポストを担った竹中平蔵氏は記憶に残るところであるが、他にも知事経験者として増田寛也氏や片山善博氏が総務大臣を務めたり、安全保障の専門家である森本敏氏が防衛大臣を務めたりもしている。そのうち片山氏は菅内閣、森本氏は野田内閣と民主党政権時代に任命された非議員の大臣であるが、現在の安倍総理の下で民間からの入閣はない。先日大臣を辞職した稲田朋美氏のように安倍総理に近いとされる人物や先ごろ失言により大臣の職を追われた今村復興大臣のように入閣を待望していた初入閣組を処遇しようとすると、民間人から大臣を任命することが難しいということもあるのだろう。

 

専門分野に関する知識や大規模な組織の運営能力という意味では、国会議員よりも優れた人物が民間にいることは事実であろう。そのような外部の力を借りずに、お友達や年功序列でポストを割り振ってしまうと、そこに問題が生じることも明かである。おそらく、これまで大臣として成果を出した人物の再登板ということが今回の内閣改造では多く見られることになりそうだが、非議員を含めて、どこまで適材適所を安倍総理は貫くことが出来るのか。内閣改造を見る上で、ひとつの焦点になると言えるだろう。

 

7月初め両名共に入閣に関する記事が散見されたが、直近の1週間ではほとんど言及がなくなっている。

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困った時には特定の人物に頼るのは人の常。特に安倍総理は信頼する「お友達」を重用することが多い。2012年に政権に返り咲いたときに大臣に選んだ人物には、今回はあらためて声をかけているのではないかと思われる。当時大臣の職にあり、現在は大臣を務めていない議員として、新藤義孝(当時総務大臣)、下村博文(当時文科大臣)、田村憲久(当時厚労大臣)、林芳正(当時農水大臣)、茂木敏充(当時経産大臣)、小野寺五典(当時防衛大臣)、甘利明(当時内閣府特命担当大臣経済財政政策担当)あたりの再登板が予想される。

 

先の二人とは逆に直近の数週間で露出が増えている議員である。石破茂野田聖子は「お友達内閣」を避けるために必要な安倍総理と対極の人物とされる。

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「お友達」に頼るようになると、スタートの段階から政権末期ということになるだろう。

 

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